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2018年12月27日 (木)コラム

【働き方改革関連法】労働安全衛生法の改正②

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の須永です。

前回に引き続き、働き方改革関連法に基づく「労働安全衛生法」の改正について、ご案内していきたいと思います。
今回は、「産業医・産業保健機能の強化」に伴う改正について、お伝えします。この改正は細かく多岐にわたるため、2回にわたってお伝えします。

■産業医・産業保健機能の強化とは?

「産業医・産業保健機能の強化」とは、下記2点の趣旨による改正となっています。

□産業医の在り方の見直し

⇒ 産業医の独立性や中立性を高めるなどにより、産業医等が産業医学の専門的立場から労働者一人ひとりの健康確保のためにより一層効果的な活動を行いやすい環境を整備するため、産業医の在り方の見直しを行う。

□産業保健機能を強化

⇒ 長時間労働やメンタルヘルス不調などにより、健康リスクが高い状況にある労働者を見逃さないため、産業医による面接指導や健康相談等が確実に実施されるようにし、産業保健機能を強化させる。

これらを実現するため、産業医・産業保健機能の強化として、産業医の権限の具体化や産業医の独立性・中立性の強化に関する条文の追加等が行われています。その中でも、事業者が対応しなければならない主な改正について紹介します。

○産業医の辞任又は解任時の衛生委員会又は安全衛生委員会への報告

産業医の身分の安定性を担保しその職務の遂行の独立性・中立性を高める観点から、事業者は、産業医が辞任したとき又は産業医を解任したときは、遅滞なく(おおむね1月以内)、その旨及びその理由を衛生委員会等に報告しなければならないこととされました。

 

■産業医等に対する健康管理等に必要な情報の提供

産業医等が産業医学の専門的立場から労働者の健康の確保のためにより一層効果的な活動を行いやすい環境を整備するため、産業医を選任した事業者は、産業医に対し、労働者の労働時間に関する情報その他の産業医が労働者の健康管理等を適切に行うために必要な情報を提供しなければならないこととされました。

 

[労働者の健康管理等を適切に行うために必要な情報]

提供する情報産業医への提供時期
・既に講じた健康診断実施後の措置
・長時間労働者に対する面接指導実施後の措置
・ストレスチェックの結果に基づく面接指導実施後の措置
・講じようとするこれらの措置の内容に関する情報
・講じない場合にあっては、その旨及びその理由
医師からの意見聴取を行った後、遅滞なく提供
休憩時間を除く1週間当たり40Hを超えて労働させた場合におけるその超えた時間が80Hを超えた労働者の氏名及び当該超えた時間に関する情報当該超えた時間の算定を行った後、速やかに(おおむね2週間以内)提供
アおよびイに掲げるもののほか、労働者の業務に関する情報であって産業医が労働者の健康管理等を適切に行うために必要と認めるもの(追って通知されることとなっています)産業医から情報の提供を求められた後、速やかに(おおむね2週間以内)に提供


■産業医の辞任又は解任時の衛生委員会又は安全衛生委員会への報告

産業医の身分の安定性を担保しその職務の遂行の独立性・中立性を高める観点から、事業者は、産業医が辞任したとき又は産業医を解任したときは、遅滞なく(おおむね1月以内)、その旨及びその理由を衛生委員会等に報告しなければならないこととされました。


■産業医等に対する健康管理等に必要な情報の提供

産業医等が産業医学の専門的立場から労働者の健康の確保のためにより一層効果的な活動を行いやすい環境を整備するため、産業医を選任した事業者は、産業医に対し、労働者の労働時間に関する情報その他の産業医が労働者の健康管理等を適切に行うために必要な情報を提供しなければならないこととされました。


■産業医から勧告を受けたときの対応

産業医の勧告が、その趣旨も含めて事業者に十分理解され、かつ、適切に共有されることにより、労働者の健康管理等のために有効に機能するよう、産業医の勧告について下記の定めが追加されました。

□産業医は、勧告をしようとするときは、あらかじめ、当該勧告の内容について、事業者の意見を求めること

事業者は、当該勧告を受けたときは、勧告の内容および勧告を踏まえて講じた措置の内容(措置を講じない場合にあってはその旨及びその理由)を記録し、3年間保存しなければならない

事業者は、当該勧告を受けた後遅滞なく、当該勧告の内容および勧告を踏まえた講じた措置の内容(措置を講じない場合にあってはその旨及びその理由)を衛生委員会等に報告しなければならない

■まとめ

上記、労働安全衛生法の改正は、2019年4月1日から施行されます。「産業医・産業保健機能の強化」に伴う改正は、細かく多岐にわたっていますが、この改正により、健康管理等に関する事業主の義務が増えていますので、必ずチェックし運用等の検討を行いましょう。

次回も「産業医・産業保健機能の強化」に伴う改正についてお伝えします。

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