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2014年05月19日 (月)海外労務

ASEAN7ヵ国における対日世論調査が発表されました。

外務省は4月18日に、IPSOS香港社に委託してASEAN7ヵ国(インドネシア,マレーシア,フィリピン,シンガポール,タイ,ベトナム,ミャンマー)において対日世論調査(各国において18歳以上の識字層約300名を対象にオンライン方式で実施)を行いました。それによると、ASEAN諸国の約9割以上の人たちが日本との友好関係を重要だと考えていることが判明。日本への肯定的なイメージが定着していることがわかります。

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データを詳しく見ていきましょう。

1 日本との関係については、9割以上が「友好関係にある」又は「どちらかというと友好関係にある」と回答し、また,同じく9割以上が日本を友邦として「信頼できる」又は「どちらかというと信頼できる」と回答しており、日本との関係に関し肯定的なイメージが広範に定着していることが示されました。さらに、米国、中国等11ヵ国の中で「最も信頼できる国」として日本を選択した割合は33%であり、11ヵ国の中でトップという嬉しい結果となっています。

2 ASEAN諸国にとって現在重要なパートナーはどの国かとの質問(複数回答方式)については、アジアや欧米の主要11ヵ国の中で日本(65%)、中国(48%)、米国(47%)の順で評価されました。また,将来重要なパートナーはどの国かとの質問については、日本(60%)、中国(43%)、米国(40%)の順で評価されました。

3 「積極的平和主義」について、ASEANを含むアジア地域の平和構築に役立つと回答した者が9割を占めました。

4 日本に関するイメージについては、7ヵ国全体で回答の多い順に「科学技術が発達した国」(81%)、「経済力の高い国」(62%)であり、最先端の科学技術立国、豊かな先進国といったイメージが強いことが示されました。また、同じく2位「自然の美しい国」(62%)、3位「豊かな文化を有する国」(59%)、4位「アニメ・ファッション・料理等新しい文化を発信する国」(44%)との回答に見られるとおり、美しい国土や日本文化(伝統及び現代文化)に対する高い関心も示されました。日本についてもっと知りたい分野としては、「科学・技術」(58%)の他、「日本人の生活・ものの考え方」(56%)、「食文化」(53%)が上位を占めました。

5 アジアの発展に対する日本の積極的役割に対する肯定的な回答は全体で92%を占め、政府の経済・技術協力が役立っているとの肯定的な回答が89%、日本企業の進出に対する好意的な回答は95%でした。また、ASEAN地域で日本に最も貢献してほしい領域は「経済・技術協力」「貿易・民間投資の振興」が上位を占め、日本の国際貢献の特に経済的な側面に関し高い評価と期待が示されました。

このように、ASEAN諸国は日本に対して非常に友好的で、かつ、重要なパートナーだと考えているようです。これはとても有難いことです。中国や韓国との関係が冷え込む中、今後成長が見込まれるASEAN諸国とよりよい互恵関係が築ければ、我が国にとっても大きな国益になります。

特に嬉しく思うのは、5の「日本の積極的役割に対する肯定的な回答は全体で92%を占めている」ことです。

我が国は少子高齢化が急速に進んでおり人口の減少が加速していきます。これはすなわちマーケットの縮小を意味し、これを放置していると国力も経済力大きな打撃を受けることになります。そうなれば新たな市場を開拓しなければ日本企業は生き残れなくなります。しかし、反日感情の高まりから看過できなくなっているチャイナリスクを考えると中国以外の国々に活路を見出さなければなりません。
そこにタイミングよく、2015年にASEAN経済共同体(AEC)が発足し約6億人ものマーケットが出現します。成長著しいASEAN諸国は日本企業にとって願ってもない市場となるわけです。

昨今は、大企業だけでなく、中小企業・ベンチャー企業も駐在員事務所、現地法人を続々と立ち上げています。
今回のアンケート結果は日本企業の東南アジア進出にとって大きな追い風となるでしょう。

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