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2015年01月27日 (火)人事労務法改正

厚生労働省がマタハラ裁判を受け法解釈を厳格化

厚生労働省は、働く女性が妊娠・出産を理由に退職を迫られたり、嫌がらせを受けたりする「マタニティーハラスメント(マタハラ)」について法律の適用を厳格にし、企業への指導や監督を強めるよう全国の労働局に通達を出すことにしました。

男女雇用機会均等法では働く女性に対して妊娠や出産を理由に不利益な取り扱いをすることを禁じていますが、立証するのが難しいケースが少なくありません。このため、厚労省は、これまでの法律の解釈を見直し、妊娠や出産と、降格、解雇などの不利益な取り扱いが近い時期に行われていれば、原則として因果関係があるとみなすよう、平成27年1月23日に全国の労働局に通達を出すことにしました。

これは最高裁判所が昨年10月に示した「妊娠や出産を理由とした降格は原則、違法で無効」という初めての判断を受けた対応で、マタハラについて、企業に対し法律の適用を厳格にし、指導や監督を強めることにしています。

厚労省の通達は、違法だと疑われるケースを「妊娠、出産などを理由とする不利益な取り扱い」としている。改正後は「妊娠、出産を契機とした不利益な取り扱い」との表現を加え、時間的に近接していれば、違法性が疑われると判断する方針です。雇用主に積極的に報告を求めたり、助言や指導、勧告などを検討したりするよう労働局に促すことにしています。厚労省によると、全国の労働局に2013年度に寄せられたマタハラ関連の相談は約3,000件とのこと。訴え出ることができずにいる人も多いとみられ、同省は「相談件数は氷山の一角ではないか」とみています。

マタハラ裁判として最高裁が示した判断は、現場の人事労務の観点からすると首を傾げたくなるような内容も含まれています。(参照「さとうの雑感コラム」2014年10月25日http://www.officesato.jp/column/?p=171)

今回の通達がどの程度までこの裁判例を踏襲しているのか、精査する必要があります。具体的なことがわかればまたお知らせいたしますね。

 

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