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2017年01月11日 (水)コラム

業務災害について

こんにちは、HRプラス社会保険労務士法人の西野健吾です。
今回は「業務災害」についてご紹介させていただきます。

■「業務災害」とは?
業務災害とは、簡単に言うと、労働者が仕事が原因でケガをしたり病気になってしまうことです。
詳しくは後述しますが、工場で機械を使っていて手を負傷した・荷物を運んでいる時に荷物を落とし足を負傷した・
仕事による疲労やストレスでうつ病を発症した場合等が該当します。

■業務災害は健康保険を使ってはいけない?
皆様は普段病院に行くと、窓口で健康保険の保険証を出すかと思います。
では、業務災害に遭い、病院に行った場合も同様に健康保険の保険証を出すのでしょうか?答えはNOです。
業務災害の場合、労働者災害補償保険(労災保険)が使えます。したがって、健康保険ではなく労災保険を使います。
業務災害に遭い病院に行った場合は、保険証は出さずに、窓口で業務災害である旨を伝えましょう。

■労災保険の方が健康保険よりお得?
上記でご説明したように、業務災害の場合は健康保険ではなく労災保険を使います。
この労災保険は非常に手厚い内容となっています。
業務災害は使用者の支配下の災害ですので、使用者に責任があると考えられているためです。
健康保険との違いとしては主に以下のようになっています。

<健康保険>
・医療費の原則3割を自己負担
・療養のため働けない期間中、所得保障として傷病手当金が支給される
(日額は1日の賃金の66.6%、1年6か月を限度に支給)

<労災保険>
・医療費の自己負担なし
・療養のため働けない期間中、所得保障として休業補償給付が支給される
(日額は1日の賃金の80%、要件に該当する限り期間の上限なく支給)

労災保険は、医療費の自己負担はありませんし、療養期間中の所得保障も金額が大きく支給期間も長いです。

■業務災害認定の考え方は?
業務災害に該当するか否かは行政機関が判断します。
では行政機関はどのような災害を業務災害と認定するのでしょうか。
業務災害として認定されるポイントは「業務遂行性」と「業務起因性」があるか否かです。

・業務遂行性とは、使用者の支配下にある最中の災害であるかどうかです。
簡単に言うと、仕事中の災害か否かです。したがって、プライベート中の災害は業務災害に該当しません。
では仕事中の災害は全て業務災害に該当するのかというと、そういうわけではございません。
ここで登場するのが、2つ目の「業務起因性」です。

・業務起因性とは、簡単に言うと仕事が原因で起きた災害であるかどうかです。
例えば、仕事中(就業時間中)であるにもかかわらず、仕事をサボっており、仕事とは関係ないことをしていて
災害が起きても、業務災害には該当しません。あくまで仕事が原因であることです。

この「業務遂行性」と「業務起因性」の双方が認められれば、
業務災害と認定され、労災保険から保険給付が受けられます。

■最後に
健康保険のことは多くの方がご存知ですが、労災保険のことは知らない方が意外と多いです。
上記で述べたように、労災保険の方が手厚い内容となっていますので、いざというときは最大限活用しましょう。
もちろん業務災害が起きないことが一番ですが。

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