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2017年03月05日 (日)コラム人事労務

労務管理の観点からみるプレミアムフライデー

2017年2月24日(金)からプレミアムフライデーがスタートしました。
プレミアムフライデーとは、経産省、経団連が旗振り役となって、月末の金曜日に日常よりも少し豊かな時間を過ごすもので、ライフスタイルの変革を目指す取組みをいいます。

給料日の後の月末の金曜日には、平均消費額が高くなる傾向が見られており、この月末の金曜日に、消費者がプレミアムと感じるモノやコトを味わうことで、日常より少し豊かな時間を過ごすことが出来るほか、個人が幸せを感じられるライフスタイルへと変化するきっかけとなり、また、価値のある商品・サービスに対し適正な対価が支払われることで、デフレ的傾向を変えるきっかけとなることが期待されています。
他方、働き方改革における長時間労働是正の観点からもプレミアムフライデーは有用だとして、大手企業を中心に積極的に導入を進めており、思わぬ形で意外にも機運は盛り上がっています。

さて、プレミアムフライデーを導入するとなると、月末の金曜日だけ労働時間が2~3時間(終業時刻が17時から18時の場合)短縮されることになりますが、短縮された分の賃金はどうなるのか。

短縮された労働時間はノーワーク・ノーペイの原則により、賃金は発生しないとつい考えられがちですが、プレミアムフライデーの導入を決めたのは会社の都合ですから、終業時刻を繰り上げて、所定労働時間を短縮させ、一方的に賃金カットすることは認められません。そもそも賃金がカットされてはちっともプレミアムではないですね。
会社は少なくとも、労働基準法26条に定める休業手当として平均賃金の6割以上を支払うことになります。ただし、平均賃金の6割以上の休業手当で違反が回避できるのは労働基準法だけの話で、民法上は100%の賃金請求権があり、労基法上は問題なくても、民事で争った際に請求される可能性が残ります。

プレミアムフライデーの導入に当たって企業が取るべき対策としては、次のような制度設計が考えられます。

(1)「15時~本来の終業時刻」を特別休暇として就業規則に規定し有給として処理する。
(2)変形労働時間制を導入し、月末の金曜日の所定労働時間を「9:00-15:00」などとする。
(3)フレックスタイム制を導入し、月末の金曜日のコアタイム終了時刻を15:00とする。

弊所はまだプレミアムフライデーを実施していませんが、導入するのであれば、フレックスタイム制を既に導入して久しいので、コアタイムを15:00で切り上げる方向で検討しようと考えています。
そのためにもリソース不足を早く解消しないと…。

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