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2017年07月23日 (日)コラム

労災保険の給付について、事務担当者が知っておくべきこと

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の増田です。
前回は労災保険の給付の概要をお伝えいたしましたので、今回は給付までの流れについて少し細かく見ていきましょう。万が一、労災事故が発生した場合にきちんと対応できるようにするためには、初動手続きが重要となってまいりますので確認しておきましょう。

労災事故が発生した場合は、まずは慌てずに近隣の病院で受診して下さい。この際には労災指定病院に行くと、その後の手続きがスムーズになります。被災現場の近くに労災指定病院がある場合は、必ずそちらで受診するようにして下さい。
病院では受診前に労災であることを告げます。これは労災の場合は健康保険を使うことができないからです。労災であることを告げずに、健康保険で受診してしまうと、後日、労災へ切り替えるための煩雑な手続きが必要となってしまいますのでお気を付けください。
上記の受診後に労災申請書類を作成し提出することになります。この申請手続きですが、受診した病院が労災指定病院かそうでないかによって作成書類と手続き先が変わります。以下、それぞれに分けて説明します。


■受診した病院が労災指定病院の場合
労災指定病院で受診した場合、費用の負担はありません。受診後、「療養補償給付たる療養の給付請求書(様式第5号)」を作成して、病院に提出します。この後、病院が労働基準監督署へ提出するという流れになります。


■受信した病院が労災指定病院でない場合
この場合、一度費用を全額立て替えることになります。そして、「療養補償給付たる療養の費用請求書(様式第7号)」を労働基準監督署に直接提出し、払戻しを受けることになります。
結果的には、どちらで受診しても費用は労災保険で全額補償されますが、労災指定病院でない場合は、一時的に全額費用を立て替えるという負担が生じます。

以上が労災事故発生時の初動手続きの流れになります。この後、状況により休業が必要である場合は、休業補償給付の申請手続きを行うことになります。

■最寄りの労災指定病院の確認を!
会社としては、万が一労災事故が発生した時に慌てることのないよう、手続きの流れの把握と、会社の最寄りの労災指定病院を周知しておくことが必要です。

また、通勤時の事故や営業で外回り中の事故等、場合によっては、会社の担当者が病院に同行できずに、労災にあった従業員が一人で病院に行くこともあると思います。このようなケースも想定し、従業員の皆様にも上記の基本的な流れ(受診前に労災と告げること等)を周知しておくことも必要かと思います。

労災事故は発生しないに越したことはないのですが、いざ発生した時の初動によって給付がスムーズに受けられるか否かを左右することになります。会社の担当者としては、事故発生から給付を受けるまでの流れや注意点を把握しておきましょう。

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