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2017年08月18日 (金)コラム

同一労働同一賃金 ~基本給編~

こんにちは、HRプラス社会保険労務士法人の星野陽子です。
シリーズでご案内する「同一労働同一賃金」。
今回は、基本給について確認していきましょう。
単に基本給といっても、その趣旨・性格は様々です。
能力に応じて支払うもの、成果に応じて支払うもの、勤続に応じて支払うものなど、それぞれの趣旨・性格に照らし合わせて検討することになります。

同一労働同一賃金ガイドライン案上、いずれの場合も、いわゆる正社員などの正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者)と、いわゆる契約社員、パート、派遣社員などの非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)とで、同一の部分については同一の賃金を支払い、違いがある場合にはその違いに応じて賃金を支払うことが求められています。


■労働者の職業経験・能力に応じて支払う場合
労働者の職業経験や能力に応じて賃金を支給しようとするときは、非正規雇用労働者が、正規雇用労働者と同一の職業経験や能力をもっている場合は、使用者は職業経験や能力に応じた部分について同一の賃金を支給しなければなりません。もし、職業経験や能力に違いがある場合には、違いに応じた賃金を支払うことになります。
ガイドライン案では、現在の業務と「関連性のない職業経験」を理由として賃金に差をつけるのは不合理として、次のようなケースは問題となると例示しています。

基本給について労働者の職業経験・能力に応じて支給しているE社において、無期雇用フルタイム労働者であるXが有期雇用労働者であるYに比べて多くの職業経験を有することを理由として、Xに対して、Yよりも多額の支給をしているが、Xのこれまでの職業経験はXの現在の業務に関連性を持たない。
職業経験を基本給に反映させる場合は、それぞれの企業において現在の業務との関連性を判断する基準を明確に設定することが必要です。

■労働者の業績・成果に応じて支払う場合
業績や成果に応じた賃金を基本給の一部として支給する場合(業績手当などの労働者の業績・成果に応じた手当を含む)、ガイドライン案では次のような方法であれば問題がないとしています。
基本給の一部について労働者の業績・成果に応じて支給しているA社において、フルタイム労働者の半分の勤務時間のパートタイム労働者であるXに対し、無期雇用フルタイム労働者に設定されている販売目標の半分の数値に達した場合には、無期雇用フルタイム労働者が販売目標を達成した場合の半分を支給している。
基本給のすべてを業績や成果で決定しているケースは稀かと思いますが、業績や成果による部分については、正規雇用労働者と同一の業績・成果を出している非正規雇用労働者に対して同一の支給をしなければなりません。


■労働者の勤続年数に応じて支払う場合

勤続年数に応じて基本給を支払う場合、契約更新をしている有期雇用労働者については「当初の雇用契約開始時から通算する」という点に注意してください。
勤続年数を当初の雇用契約開始時から通算せず、その時点の雇用契約の期間のみの評価することは適切ではありません。


■おわりに
同一労働同一賃金ガイドライン案の考え方の基本は、実態や条件に違いがなければ同一の、違いがあるのであればその違いに応じた支給とすることです。

客観的かつ具体的に、不合理でないか、ひとつひとつ検証していく必要がありますね。

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