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2017年08月25日 (金)コラム

高齢者雇用の基礎知識~再雇用契約時の社会保険~

みなさんこんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の一安裕美です。
定年後の再雇用者について、業務内容の見直しを行い、給与改定を行うことが一般的かと思います。
定年前と比較して月額の給与が下がることも多々あると思いますが、この際にちょっと手続きを行えば会社・再雇用者双方にとってメリットのある社会保険の仕組みがあるのでお伝えしていきます。「同日得喪」というものです。


■社会保険の同日得喪の背景
同日得喪とは、定年となった従業員(社会保険被保険者)が雇用契約上、一時的に退職し、1日も空けることなく同じ事業所で再雇用される場合に、取得・喪失の手続きを同時に行う手続きをいいます。
再雇用後の報酬は退職前に比べると減額されることが多いのではないでしょうか。
ところが再雇用制度の性質上、報酬が減額されても社会保険料が従前のままという不合理な事態が発生する可能性があります。
通常、社会保険の随時改定(大幅に報酬が変動した場合の改定)に該当してきますが、実際に随時改定後の社会保険料が適用されるのは、再雇用後の報酬適用後、4ヶ月後となります。
そのため、下記のような現象が発生します。
・再雇用により報酬が減額にはなるものの、保険料がしばらくのあいだ高額になる
・働きながら年金受給をしている場合、調整される年金額が多くなる
このような現象を解消するため、「同日得喪」の制度ができました。

■同日得喪の手続き方法
文字どおり、同日付けで社会保険の喪失・取得手続きを行います。
・定年退職の時点で雇用関係が終了し、退職したものとして社会保険の喪失手続きを行う
・退職日当日に再雇用したものとして、新しい報酬による社会保険の取得手続きを行う
同日得喪の手続きに必要となる書類は以下のものです。

・社会保険の資格喪失届
・健康保険被保険者証(被扶養者分も回収)
・社会保険の資格取得届
・就業規則の写し・辞令などの写し(退職日が確認可能な書類)
・再雇用の際の雇用契約書の写し


■おわりに

再雇用者の報酬改定による社会保険の扱いは、一見すると随時改定に該当するように見えてしまいます。
ちょっとした知識で保険料を削減できますので、覚えておいて損はないでしょう。

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