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2017年10月23日 (月)コラム

雇用保険って何?~給付編~

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の小髙美希です。

今回は引き続き、「雇用保険ってそもそもなに?」をテーマに、給付についてお話したいと思います。

■雇用保険の給付って?
雇用保険の給付には大きくわけて4つの種類があります。

1. 求職者給付
2. 就職促進給付
3. 教育訓練給付
4. 雇用継続給付

名前だけだとピンと来ないかもしれませんが、雇用保険と聞いて、多くの方が一番イメージしやすいのは、①求職者給付に含まれる「基本手当」ではないでしょうか。今回はこの「基本手当」を取り上げたいと思います。

 

■基本手当ってなに?受給するための要件とは?
基本手当とは、雇用保険の被保険者が一身上の都合、契約期間満了、定年や会社の倒産等により離職をした場合に、ハローワークに求職の申し込みを行うことにより受けることができる給付です。かつては失業手当と呼ばれていたので、そちらの方が聞き馴染みのある方も多いかと思います。

失業中の生活維持のため、また安心して再就職活動に集中できるようにするために支給される基本手当ですが、誰でも受給できるわけではありません。受給資格がある被保険者は前回お話しした雇用保険の加入条件①に当てはまる「一般被保険者」の方のみとなりますが、2つの受給要件がもうけられています。

1.本人に就職する意思と能力があること
ハローワークインターネットサービスには以下のように書かれています。
ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」にあること

したがって、次のような状態にあるときは、基本手当を受けることができません。
・病気やけがのため、すぐには就職できないとき
・妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できないとき
・定年などで退職して、しばらく休養しようと思っているとき
・結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができないとき
※受給期間を延長することも可能です。詳しくは後述します。

2.離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12ヶ月以上あること
被保険者期間とは、雇用保険の被保険者であった期間のうち、離職日から1ヶ月ごとに区切った期間に賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月を1ヶ月として計算します。
※ただし、特定受給資格者、特定理由離職者は、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6ヶ月以上あればよいとされています。(詳しくは次回のコラムにてご説明します。


■受給期間はあるの?
上記の受給要件を満たしていても、もちろんいつまでも受給できるわけではありません。雇用保険の受給期間は原則として「離職した日の翌日から1年間」です。ですが、前述したように、受給期間中にやむを得ない理由により求職活動や就職ができなくなった場合は、定められた期間内に所定の手続きを行うことで受給期間を延長することができます。延長が認められるのは以下のような場合です。
a-1)病気やケガ
a-2)妊娠、出産、育児(3歳未満)
a-3)親族の看護、介護
a-4)海外ボランティアや配偶者の海外赴任への同行

これらの理由により働くことができない状態が30日以上続いた後に、延長の手続きが可能になります。働くことができなくなった日数分、受給期間を延長することができますが、最長3年間という制限があります。つまり最長で離職した日の翌日から1年+3年で最長4年間受給資格を維持できます。

b)定年退職後の休養
定年が理由の場合も受給期間の延長が可能です。ただし、こちらは最長1年間となりますので、離職した日の翌日から1年+1年で2年間受給資格を維持できます。
延長手続きの期限はaの場合、働くことができない状態が30日経過したあと1ヶ月以内(期限を過ぎてから手続きしても延長は可能ですが、期限を過ぎた日数分は延長対象から外れてしまいます。)、bの場合は離職した日の翌日から2ヶ月以内に行わなければなりません。

 

■おわりに
今回は雇用保険の最重要給付のひとつ、基本手当の概要、受給要件、受給期間についてお伝えしました。次回は引き続き基本手当、気になる給付額、給付日数についてお話ししたいと思います。

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