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2018年01月24日 (水)コラム

インフルエンザによる就業制限について

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の須永です。

寒い日が続いておりますが、例年この時期になると、「インフルエンザ」が流行します。
今回は、『社員がインフルエンザにかかった時、強制的にお休みを取らせることは可能なのか』について、お知らせします。

 

■「新型インフルエンザ」か「季節性インフルエンザ」かで対応は異なります

労働安全衛生法第68条 および 労働安全衛生規則第61条に、病者の就業禁止として、下記のいずれかに該当する者については、産業医その他専門の医師の意見を聞き、就業を禁止しなければならない旨が定められています。

  1. 病毒伝ぱのおそれのある伝染性の疾病にかかった者
  2. 心臓、腎臓、肺等の疾病で労働のため病勢が著しく憎悪するおそれのあるものにかかった者
  3. 前各号に準ずる疾病で厚生労働大臣が定めるものにかかった者

この規定の「病毒伝ぱのおそれのある伝染性の疾病」については、感染症予防法に下記の疾病等が規定されています。

■一類感染症 エボラ出血熱/ペスト など
■二類感染症 結核/ジフテリア/鳥インフルエンザ など
■三類感染症 コレラ/細菌性赤痢 など
■新型インフルエンザ

以上のことから、「新型インフルエンザ」については、法律上、就業禁止義務がありますが、「季節性インフルエンザ」については、社員を強制的に休ませる法的根拠はなく、対応が異なることとなります。

 

■就業規則を整備しましょう

「季節性インフルエンザ」等の上記感染症ではない伝染性の感染症にかかった場合等、社内での感染を防ぐため、就業を禁止する場合には、就業規則への定めが必要となります。

 

【規定例]
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第××条(就業禁止)

次の各号のいずれかに該当する社員については、次の各号に定める事由が消滅するまで、就業を禁止する。

  1. 伝ぱのおそれのある伝染性の疾病に罹患した者
  2. 心臓、腎臓、肺等の疾病で労働のため症状が著しく増悪するおそれのある疾に罹患した者
  3. 第1号に定める以外の感染のおそれのある疾病にかかった者で、医師が就業不適当と認めた者
  4. 前各号のほか、厚生労働大臣が定める疾病、その他法律に定める疾病に罹患した者
  5. 前項の規定にかかわらず、会社は、当該社員の心身の状況が就業に適さないと判断した場合、その就業を禁止する。

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※感染症の罹患にかかわらず、体調不良等により就業が困難で仕事ができない状況の場合は、労務提供を拒むことができるよう、「社員の心身状況が就業に適さない」場合にも就業を禁止できる規定を置いておきましょう。

 

■まとめ

インフルエンザに限らず、社内で感染症が流行してしまうと、会社の業務が止まってしまう危険性もあります。これを機会に、社内での感染症対策(手洗い・うがいの励行/湿度管理 等)と共に、就業規則も見直してみてはいかがでしょうか。

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