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2018年04月23日 (月)コラム

これってセクハラ?

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の大谷です。
前回書いたコラム(2月8日)では、セクハラとは「性的嫌がらせ」「相手方の意に反する不快な性的言動」を意味し、セクハラの法令上の定義や職場・労働者の範囲などをご説明いたしました。

今回は「これってセクハラ?」というテーマで、こんな発言・行動もセクハラになってしまうというケースについて確認していきたいと思います。

■同性間のセクハラ
一般的にセクハラというと、男性上司から女性部下に対する
・カラオケでのデュエット強要
・仕事が終わったあとの食事への執拗な誘い
などを思い浮かべる方が多いと思いますが、同性間の以下のような言動もセクハラに該当することがあります。

(男性同士)
・同期会などで聞くに堪えないエッチな話を聞かせる
・過去の性体験を自慢げに話したり尋ねたりする

(女性同士)
・「なんで結婚しないの」「どうやってそんなに美しいプロポーションを保つの」と聞く
・「男性関係がだらしない」とか「浮気している」といったうわさを流す

同性同士だったらセクハラは関係ないと思っている人は意外と多く、全国の各労働局相談窓口に寄せられる訴えに同性間のセクハラが増えたこともあって、2014年7月に厚生労働省は「セクハラ指針」を改正、同性間の言動もセクハラに該当することを明示しました。よって異性同性を問わず、職場においての性的な言葉は「相手方の意に反し不快な行為」としてセクハラとなりうることに十分気をつけてください。

■「男だから・・・」「女だから・・・」の考えも
この4年前の「セクハラ指針」の改正の時に「性別の役割分担意識に基づく言動」がセクハラ発生の原因や背景にあると明示されました。これは性別によって役割を分担するべきだという決めつけから生じる発言もセクハラの対象となるということで、例えば

・「男のくせにめそめそするな」「男なら大きな夢のある仕事を目指せ」
・「お茶くみは女性の仕事」「もっと女性らしくふるまいなさい」

のような発言などであり、一部では「ジェンダーハラスメント」とも呼ばれています。

■そしてLGBTに対するセクハラ
みなさんはLGBTという言葉をご存知でしょうか?いわゆるレズ、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーをはじめとする性的マイノリティの人たちのことです。
現在、国内全体でLGBTは約800万人、人口の13人に1人を占めていると言われており、これまで偏見や差別から告白(カミングアウト)していなかった人たちが今後カミングアウトすることなどで、企業でもLGBT社員等への対応を検討する時期が迫ってきていると言っても過言ではありません。
この点2017年1月に「セクハラ指針」が改正され、LGBTに対する職場におけるセクハラも対象となっています。「ホモ」、「オカマ」など人格を認めない呼び方や以下のような嫌悪感を表す言動はセクハラとなる場合があります。

・「今のお客さんって、男?女?どっちだか分かんないよね。」
・「いつまでも結婚しないと、ソッチの人だって思われるぞ。」
・「同性愛とか性同一性障害とかって、うちの会社にはそんな人いないよね?」

意外とこのようなこと平気で言っていませんか?厳に慎むべきです。
とはいえまだ社会的認知は低く、また社内にLGBTの当事者がいる可能性があることを意識して日頃の言動に気をつけている社員は少ないことと思います。
人事担当としては、まず自らLGBTを正しく理解することから始め、社員が差別的な言動を慎むことやちょっとした配慮や心遣いがLGBTへのセクハラを防止することにつながる啓蒙活動ができるとよいかと思います。

セクハラは、相手がいてその人がどのように言動を受け取るかがポイントです。受け手が「これはセクハラだ」と感じて主張されたらセクハラと見做されてしまいます。なので、どのような発言がリスクがあるのかということはしっかりと押さえておくべきでしょう。そして、社員同士お互いの良好な人間関係を維持し、どのような配慮が必要なのかも。

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