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2018年06月29日 (金)コラム

脳・心臓疾患の労災認定基準について

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の九内です。

近年、脳や心臓疾患が原因となる労災認定させるケースが増加しています。仕事が原因で発症する場合「過労死」と呼ばれます。

今回は、脳・心臓疾患の労災認定基準についてお伝えします。

 

■脳・心臓疾患の労災認定基準とは

仕事が特に過重であったために血管病変等が著しく増悪しその結果、脳・心臓疾患が発症することがあります。このような場合には、仕事がその発症に当たって相対的に有力な原因となったものとして労災補償の対象となります。

 

対象疾病:脳血管疾患(脳梗塞、くも膜下出血、脳内出血等)

虚血性心疾患等(心筋梗塞、狭心症、解離性大動脈瘤等)

 

■認定要件

業務による明らかな過重負荷を受けたことにより発症した脳・心臓疾患の場合に業務上の疾病として取り扱われます。

以下の要件・基礎疾患等の程度を考慮して総合的に判断されます。

 

要件1:異常な出来事

発症直前から前日までの間において発生状態を時間的及び場所的に明確にし得る以上な出来事に遭遇したこと。以下の要素を考慮し判断されます。

・精神的負荷

極度の緊張、興奮、恐怖、驚愕等の強度の精神的負荷を引き起こす突発的又は予測困難な

異常な状態

 

・身体的負荷

緊急に強度の身体的負荷を強いられる突発的又は予測困難な異常な状態

 

・作業環境の変化

急激で著しい作業環境の変化(例:屋外作業中、極めて暑熱な作業環境下で水分補給が著

しく阻害される状態、温度差のある場所への頻繁な出入り等)

 

要件2:短期間の過重業務

発症に近接した時期(発症前おおむね1週間)において特に過重な業務に就労したこと。

 

・具体的な負荷要因

労働時間、不規則な勤務、拘束時間の長い勤務、出張の多い業務、交代制勤務・深夜勤務

 

要件3:長期間の過重業務

発症前の長時間(発症前おおむね6ヵ月間)にわたって、著しい疲労の蓄積をもたらす特に過重な業務に就労したこと

・労働時間の目安

  1. 発症前1ヵ月間ないし6ヵ月間にわたって1ヵ月あたりおおむね45時間を超える時間外労働が認められない場合は、業務と発症との関連性が弱いと評価できること
  2. おおむね45時間を超えて時間外労働時間が長くなるほど、業務の関連性が徐々に強まると評価できること
  3. 発症前1ヵ月間におおむね100時間又は発症前2ヵ月ないし6ヵ月間にわたって、1ヵ月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価できること

 

■精神的負荷・身体的負荷の伴う業務、出来事の具体例

・人命や人の一生を左右しかねない重大な判断や処置が求められる業務

・会社に多大な損失をもたらし得るような重大な責任のある業務

・複雑困難な新規事業、会社の立て直しを担当する業務

・極めて危険な物質を取り扱う業務

・重大な事故や災害の発生に直接関与した

・悲惨な事故や災害の体験、目撃した

・仕事上、経営に関わる大きなミスをした

・異動(転勤、配置転換、出向等)があった

 

■終わりに

従業員の健康管理、労働時間管理が重要です。

普段から一部の従業員に過重な負担がかかってないか注意するのと報告・連絡・相談のしや

すい職場環境作りが大切ですね。

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