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2018年07月24日 (火)コラム

社会保障制度とは②

こんにちは、HRプラス社会保険労務士法人の菅谷詩歩です。

この時期は労働保険や社会保険にとって区切りの時期です。私がテーマとして扱っている健康保険法ですと、今の時期は定時決定というイベントが行われます。これは簡単に言うと、「健康保険料・厚生年金保険料を毎年1回見直しましょう」というものです。給与から控除される保険料の額が変わるだけでなく、将来もらえる年金の額にも影響する重大なイベントでもあります。定時決定で決まった新たな保険料は10月からの控除となりますので、給与明細を確認してみてください。

 

前回に引き続き、社会保障制度とは何か深堀したいと思います。
昭和36年に国民皆保険制度・国民皆年金制度ができたことで、日本では誰もが社会保障の主体的な参加者となっています。また、この社会保障は国家の責任において実施されている制度です。日常生活の中で社会保障がどのように関わってきているか考えてみましょう。

■病気・負傷の場合は、『医療保険』で負担額を減らして必要な医療を受けることができます。
■現役引退後は、『老齢年金・介護保険』で生活のサポートを受けることができます。
■失業した場合は、『雇用保険』の失業等給付により腰を据えて新たな仕事を見つける手助けが受けられます。
■仕事中に負傷等した場合は、『労災保険』により自己負担なしで受診することができます。

これら社会保険の財源は、働く人(被保険者)と会社が負担する保険料が中心となっています。一方、租税を財源にしている生活保護制度もあります。
保険料が財源の主となる場合のメリットとして、保険料の拠出と保険給付が対価の関係になり、保険料を負担する見返りに給付を受けるという構図があるため、租税を中心とした保障よりも給付の権利性が強いことが挙げられます。また、財源の面においても保険料負担と給付が連動しているため、国民の理解を得られやすいという部分があります。
デメリットとしては、やはり加入していない人・保険料を納めていない人は給付を受けらないという点が一番ではないでしょうか。保険料の未納・未加入問題は我が国の社会保障制度の安定を揺るがす非常に大きなものです。
国民医療費40兆8,071億円、1人当たり32万1,100円(「平成26年度国民医療費の概況」平成28年9月28日公表)とされる現在、改めて社会保障が国民全体で成り立っているということを自覚する時なのかもしれません。

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