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2018年08月28日 (火)コラム

「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の変更が閣議決定されました

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の須永です。こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の須永です。
平成30年7月24日に、「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の変更が閣議決定されました。今回は、政府の過労死防止対策と新しい大綱のポイントについてお伝えします。

■過労死防止対策
近年、わが国において過労死等が多発し大きな社会問題となったことを背景に、過労死等の防止のための対策を推進し、過労死等がなく、仕事と生活を調和させ、健康で充実して働くことのできる社会の実現に寄与することを目的として、平成26年11月に「過労死等防止対策推進法」が施行されました。
また、この法律に基づき、政府は、過労死等防止のための対策を効果的に推進するため、「過労死等の防止のための対策に関する大綱」(平成27年7月24日閣議決定)を定めており、約3年を目途に、大綱に基づく対策の推進状況を踏まえて見直すこととなっていました。
今後、厚生労働省は平成30年7月24日に閣議決定された新しい大綱に基づき、過労死ゼロを目指し、さまざまな対策に取り組んでいくこととなります。

■「過労死等」とは
過労死等防止対策推進法第2条により、「過労死等」は下記のとおり定義されています。
◆業務における過重な負荷による脳血管疾患・心臓疾患を原因とする死亡
◆業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡
◆死亡には至らないが、これらの脳血管疾患・心臓疾患、精神障害

■新たな大綱のポイント
① 新たな数値目標を設定 (第3 過労死等防止対策の数値目標)
1) 週労働時間60時間以上の雇用者の割合を5%以下とする(2020年まで)
2) 勤務間インターバル制度について、労働者30人以上の企業のうち、
・制度を知らなかった企業割合を20%未満とする(2020年まで)
・制度の導入企業割合を10%以上とする(2020年まで)
3) 年次有給休暇の取得率を70%以上とする(2020年まで)
特に、年次有給休暇の取得日数が0日の者の解消に向けた取組を推進する。
4) メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上とする(2022年まで)
5) 仕事上の不安、悩み又はストレスについて、職場に事業場外資源を含めた相談先がある労働者の割合を90%以上とする(2022年まで)
6) ストレスチェック結果を集団分析し、その結果を活用した事業場の割合を60%以上とする(2022年まで)

② 国が取り組む重点対策として「労働行政機関等(都道府県労働局、労働基準監督署又は地方公共団体)における対策」を明記
1) 長時間労働の削減に向けた取組の徹底
⇒ 過重労働の疑いがある企業等に対する監督指導を徹底
⇒ 「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を踏まえ、労働時間の把握について指導
2) 過重労働による健康障害の防止対策
⇒ 「過重労働による健康障害を防止するため事業者が講ずべき措置」について、周知・指導を徹底
⇒ 過労死等のリスクが高い状況にある労働者を見逃さないための産業医による面接指導等の確実な実施
3) メンタルヘルス対策・ハラスメント対策
⇒ 傘下事業場においておおむね3年程度の期間に精神障害に関する労災支給決定(認定)が2件以上を行われた場合は、本社事業場に対しメンタルヘルス対策に係る指導を実施。
⇒ 過労死等に結び付きかねないハラスメント事案が生じた事業所に対し、再発防止のための取組を指導

③ 「職場におけるハラスメント」を定義し、予防・解決のための取組を記載
パワーハラスメントだけでなく、セクシュアルハラスメント、妊娠・出産等に関するハラスメントを「職場におけるハラスメント」と位置づけ

■まとめ
近年、過労死等が社会問題化したこと等を受け、過労死等を防止するための対策として、長時間労働の削減 / 健康障害防止対策 等が強く求められるようになってきています。最近成立した「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」でも、時間外労働の上限規制 / 年次有給休暇の時季指定義務化 等により、長時間労働の是正・多様な働き方の実現に向けた取組が実施されることとなっています。
今後もこのコラム等で情報を配信していきますので、引き続き動向をチェックして頂ければと思います。

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