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2018年09月25日 (火)コラム

精神障害の労災認定の流れ

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の九内です。

脳や心臓疾患が原因となる労災認定させるケースの他に精神障害が原因となる労災認定させるケースも増えております。
今回は、精神障害の労災認定はどのように行われるのか。その流れについてお伝えします。

精神障害の労災認定は、以下の(1)から(4)の順に行っていきます。

(1)認定基準の対象となる精神障害を発病している。
例:気分(感情)障害、神経症性障害、ストレス関連障害

(2)発病前おおむね6ヵ月の間に業務による強い心理的負荷が認められる出来事が起きたかどうか
「業務による心理的負荷評価表」により評価していきます。
[特別な出来事があるかないか]
心理的負荷が極度のもの(生死にかかわる極度の苦痛を伴う業務上のけがや病気 等)
極度の長時間労働(発症前の1ヵ月におおむね160時間を超える時間外労働 等)
[特別な出来事がない場合]
・具体的出来事を評価表に当てはめていきます。強い方から「Ⅲ」「Ⅱ」「Ⅰ」と判定していきます。例 病気やけがをした 病気やケガの程度、後遺障害の程度、社会復帰の困難性等によって評価。

・出来事ごとの心理的負荷の総合評価
「強」「中」「弱」と判定していきます。「強」と評価される場合に認定要件を満たします。出来事が複数生じた場合には、内容や時間的近接の程度を考慮して全体評価していきます。
(強 + 中または弱 = 強 等)

例:事故や災害の体験
悲惨な事故や災害の体験、目撃をした → 中
悲惨とまでいかない事故や災害の体験、目撃をした → 弱

自分の関係する仕事で多額の損失等が生じた
多額の損失等が生じ何らかの事後対応を行った → 中
多額とはいえないたびたび生じる損失等で生じ何らかの事後対応を行った 弱

上司とのトラブルがあった
業務をめぐる方針等において周囲からも客観的に認識されるような対立が上司の
間に生じた → 中
業務をめぐる方針等において上司との考え方の相違が生じた → 弱

(3)業務以外の心理的負荷による発病かどうか
業務以外の心理的評価表を用いて評価します。それが発病の原因であるといえるか判断します。
例 離婚又は夫婦が別居した、配偶者や子供、親又は兄弟が死亡した、多額の財産を 損失した、天災や火災又は犯罪に巻き込まれた

(4)個体側要因による発病かどうか
精神障害の既往歴アルコールの依存状況の有無や内容について確認し、それが発病の原因であるといえるか慎重に判断します。

(2)で中、弱と判定された場合、労災認定されません。(3)(4)の要因により発病したと判定された場合、労災認定されません。

 

業務による心理的負荷評価表によるより詳しい内容については以下の参照をお願いします。
www.mhlw.go.jp/stf/houdou/…att/2r9852000001z43h.pdf

 

 

■終わりに
従業員の健康管理、時間管理に加えて日頃の変化を注意してみていくことが重要となります。転勤や配置転換のあった従業員、時間外労働の多い従業員は特に注意していくと良いのではないでしょうか。

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