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2019年07月30日 (火)コラム

雇用保険ってなに?11~日雇労働求職者給付金~

こんにちは、HRプラス社会保険労務士法人の小髙美希です。

今回の「雇用保険ってそもそもなに?」シリーズは、最後の求職者給付、日雇労働被保険者に対する「日雇労働求職者給付金」についてご紹介します。

◇前回までのおさらい 詳しくはこれまでのコラムをご参照ください!

・雇用保険の給付には大きくわけて4つの種類があります。

  1. 求職者給付
  2. 就職促進給付
  3. 教育訓練給付
  4. 雇用継続給付

これまで①求職者給付の中から、一般被保険者に支給される給付(基本手当、傷病手当、技能習得手当、寄宿手当)、高年齢被保険者に支給される給付(高年齢求職者給付金)、短期雇用特例被保険者に支給される給付(特例一時金)を見てきました。

 

◇日雇労働求職者給付金ってなに?

では早速給付の中身を見ていきたいと思います。

この給付は、日雇労働被保険者を対象に支給される給付です。日雇労働被保険者とは「日々雇用される方、または30日以内の期間を定めて雇用される方」を指します。

「日雇労働求職者給付金」は、日雇労働被保険者が失業した際に支給される給付であり、生活の安定を図りつつ、常用就職に向けて支援を行うことを目的としています。

日雇労働求職者給付金受給の大前提

*雇用保険に加入していること(日雇労働被保険者手帳を持っていること)

給付を受ける以上、これは当然の大前提ですが、日雇労働者であっても、雇用保険に加入することができます。条件はただひとつ「雇用保険の適用事業所に雇用されていること」です。これまで紹介してきた他の被保険者のように契約期間や勤務時間等の条件は一切ありません。

日雇労働者は雇用保険の加入手続きは本人が行う必要があります。1つの事業所で働く期間が短い、もしくは毎日事業所が異なるため、事業所(事業主)が加入手続きを行うことはありません。日雇労働者自身が、日雇労働被保険者資格取得届に必要な書類(住民票、本人確認書類、雇用証明書等)を添えてハローワークに届出をし、日雇労働被保険者手帳の交付を受けます。

 

◇日雇労働求職者給付金はいくらもらえるの?

日雇労働求職者給付金には「普通給付」と「特例給付」があります。

(1)普通給付

いわゆる一般的な日雇労働者が受ける給付です。

*受給要件

失業した日の属する月の前2月間に、通算して26日分以上の印紙保険料が納付されていること

日雇労働被保険者は、賃金を受けた日ごとに事業主に日雇労働被保険者手帳を提示し、雇用保険印紙を貼付・消印してもらいます。この印紙が貼られていることが保険料を収めた証明となります。

*受給手続き

ハローワークへ出頭し、日雇労働被保険者手帳を提出し、失業の認定を受けます。

失業の認定は日々その日について行われ、その日について支給されます。

*給付日額

前2月間に納付された印紙保険料の等級と納付日数に応じて4,100円/6,200円/7,500円のいずれかに分類されます。

印紙保険料の等級は3等級あり、賃金日額によって区分され、保険料額が決まっています。

第1級…賃金日額11,300円以上  保険料176円

第2級…賃金日額8,200円以上11,300円未満  保険料146円

第3級…賃金日額8,200円未満  保険料96円

※保険料は労使折半です。

*支給日数

前2月間の印紙保険料の納付状況(納付日数)に応じて13日~17日が支給されます。

 

(2)特例給付

日雇労働者の中には、ある期間は比較的失業することなく継続して就労し、特定の期間に継続的に失業する方がいます。(たとえば北海道で夏の間は建設関係の仕事がたくさんあるが、冬の間は雪の影響で仕事が減少してしまう等)

*受給要件

以下の①~③のいずれにも該当すること

①継続する6月間(基礎期間)に各月11日分以上、かつ、通算して78日分以上の印紙保険料が納付されていること

②①の基礎期間のうち、後の5月間に普通給付又は特例給付による日雇労働求職者給付金の支給を受けていないこと

③①の基礎期間の最後の月の翌月以後2月間(申出をした日が当該2月の期間内にあるときは、同日までの間)に普通給付による日雇労働求職者給付金の支給を受けていないこと

*受給手続き

ハローワークへ出頭し、日雇労働被保険者手帳を提出し、失業の認定を受けます。

失業の認定は申出をした日から起算して4週間に1回ずつ行われ、まとめて支給されます。

*給付日額

継続する6月間(基礎期間)に納付された印紙保険料の等級と納付日数に応じて4,100円/6,200円/7,500円のいずれかに分類されます。

*支給日数

基礎期間の最後の月の翌月以降4月の期間内の失業している日について、通算60日分を限度として支給されます。

 

◇事業主がすべきことって?

先にお伝えしたとおり、日雇労働者を雇った場合、事業主は賃金を支払う都度、雇用保険印紙を日雇労働被保険者手帳に貼付、消印をしなければなりません。

雇用保険印紙は郵便局で購入することができますが、購入しようとするときは、あらかじめ「雇用保険印紙購入通帳交付申請書」を所轄のハローワークへ提出し、「雇用保険印紙購入通帳」の交付を受けなければなりません。

 

 

今回は日雇労働者の方が対象の給付金についてご紹介しました。これで求職者給付は終了となります。

次回からは再就職した際に支給される給付「就職促進給付」についてお伝えしていきたいと思います。

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