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2019年10月09日 (水)コラム

パワーハラスメントの予防策~「社内研修」~

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の大谷です。

今回のコラム「ハラスメントシリーズ」は、職場のパワーハラスメント対策<第4回>として

・社内研修

についてご説明いたします。

 

◆社内研修の実施

ハラスメントの予防対策として、これまでトップのメッセージ発信などをお知らせしましたが、最も一般的で効果が大きいと考えられるのが、社内研修の実施です。研修は全従業員に対して行うことが好ましいですが、まずは管理職向けに実施し、その後に一般従業員向けに実施すると良いでしょう。というのもパワハラは「優越的関係を背景とした言動」であることから、上司と部下が同時に参加する研修ですと講義内容が「パワハラの定義」など一般論的な内容にとどまることが多いためです。部下を指導する立場の管理職が集まって具体的なケースを用いて学ぶ方が効果的です。

では次にそれぞれどのような内容をプログラムとして組むかをご説明します。

 

◆研修の内容

管理職向け研修では、

(1)判例などから加害者・会社のリスクや影響度を認識する

(2)具体的事例を用いてどのような言動に気をつけるべきか理解する

(3)業務上の適正な指導とパワハラの違いを理解し、動機づけのできる上司を目指す

(4)ハラスメント相談を受けた際の対応留意事項を確認する

などを入れ、できれば研修の場で管理職同士が自社のパワハラ予防、職場環境改善について話し合い、課題や解決策を共有化し、研修後に持ち帰って実践できるようなプログラムが組めると良いでしょう。

一般社員向け研修では

(1)パワハラの正しい定義と類型など基礎知識を学ぶ

(2)自らが加害者となるケースに気づく

(3)上司や同僚とのコミュニケーションの大切さを理解する

(4)自社のルールやパワハラを受けた場合の相談窓口を確認する

などを入れ、管理職研修と同様、ワークなどを実施すると効果的です。

また、実施に当たってはパワハラに限定せず、セクハラやマタハラなどについても含めることがハラスメント全体の予防となります。さらに研修の冒頭には「トップメッセージ」などを含めるとよいでしょう。最近はハラスメントに対する法整備が進み、新たな判例においても加害者や企業により厳しい責任が求められていますので、研修は1回で終わらせることなく、2~3年に一度は実施することが大切です。

 

◆研修の実施方法

社内講師として、研修担当者やコンプライアンス担当者が自ら行う場合は、21世紀職業財団が発行している「職場のパワーハラスメント対策ハンドブック」を利用されると良いと思います。

以下の点にご留意ください。

・研修時間:90分から120分程度

・参加人数:1回30名程度が理想的。50名を超えるとグループワークは難しいです。

会場は自社の研修室や会議室が使えると費用的には抑えられますが、そのような部屋がない場合は早めに研修会場を確保するようご留意ください。

もしも外部に依頼される場合は弁護士、社会保険労務士など専門家にご依頼してみてください。当事務所でもご対応させていただいております。

企業によっては、パートタイマーなどに対して研修の時間がとれない場合があります。その場合は、入社時にトップメッセージや相談窓口の説明をする、ポスター等による周知啓蒙活動を強化するなど、研修以外の取り組みにも力を入れると良いでしょう。

 

次回は、「相談窓口設置」「再発防止取組」など解決策についてご紹介する予定です。

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