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2019年10月17日 (木)コラム

これは業務災害?判断に迷う災害のご紹介②

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の九内です。

今回は、前回に引き続き業務災害と認められるか判断に迷う災害についてご紹介いたします。

■所定労働時間内の社内行事中の怪我

全社的に行われている定例行事であり、労働時間中に行われて参加が強制されている場合には業務遂行性が認められます。怪我の原因が私的行為や恣意行為に基づくものでない限り業務上の災害として取り扱われることになります。

 

■取引先接待中の負傷

一般的に接待として行われるゴルフや酒の席による災害も場合によっては、業務上の災害とみなされるケースがございます。判断する根拠としては、事業主の明示・黙示の命令があったかどうか、賃金の支給がされていたかどうかなどです。命令により休日に接待が行われて休日出勤の割増賃金が支払われたり出張扱いとなる場合は、接待も業務と同等と扱われます。指示命令がなく独自の判断で接待したような場合は、過去の慣習や取引先との関係性をかんがみ、業務としての接待か私的行為かが判断されます。

 

■業務遂行中の落石による負傷

天災事変による災害は、たとえ業務遂行中に発生したものであっても、原則的には、業務と災害との間に業務起因性はありませんがすべてのケースについて業務起因性が認められないわけではありません。業務の性質や内容、作業条件や作業環境、事業場施設の状況から特に、天災事変に際して災害が起きやすい事情にあった場合は、業務災害と認められる可能性がございます。

 

■出張中の休日の負傷

出張業務中の災害は、一般に出張業務の全工程について業務遂行性が認められ、特別な私的行為、恣意的行為以外は業務起因性が認められます。出張中の途中に所定休日がある場合、その休日に業務を行うよう指示されて、休日労働中に災害にあったならば業務災害と認められます。私的行為で災害にあったならば業務災害と認められません。

 

■接待中の負傷

宴会、ゴルフといったような私的行為にみえるものでも、場合によっては業務とみなされる場合があります。判断の根拠となるのは事業主の明示・黙示による命令の有無、賃金支払いの有無などです。休日労働し割増手当が支払われていたり、出張扱いとされたりしていれば、接待も業務と同等に扱われます。しかし、飲酒については無制限に認められるものではありません。アルコール許容量は個人差があるのでどこまで大丈夫という性質のものではありませんが、酩酊するほどに飲んでいたのであれば、常軌を逸脱した振る舞いと指摘されて業務外と判断される可能性が高いでしょう。

 

■おわりに

いかがだったでしょうか。判断に迷うケースはまだまだたくさんあります。業務遂行性と業務起因性があったかどうか判断するのは難しい場面がありますが状況を把握することが重要です。事故が起きた際は当事者にできるだけ詳しくヒアリングをしていきましょう。

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