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2019年12月05日 (木)コラム

業務上疾病とは

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の九内です。

今回は、業務上疾病とはどのようなものがあるのかをご案内いたします。

 

■業務上の疾病とは

疾病が業務との間に原因から結果が発生するまでの流れが社会通念上相当とみられる関係が認められるものについては、「業務上疾病」として労災保険の給付対象となります。

労働者が事業主の支配下にある状態において被った災害による死傷病とは異なり、労働者が事業主の支配下にある状態において有害因子にさらされたことによって発症する「業務上疾病」の場合は、当該業務に相当期間従事していること、または従事していたことにより業務遂行性があると認められます。

労働者が疾病を発症したのが就業時間中であってもその発症原因が業務上のものと認められなければ、業務と疾病の間に相当因果関係は成立しません。

就業時間外に疾病が発症した場合でも、業務による有害因子にさらされたことによって発症したものと認められれば、業務と疾病の間に相当因果関係が成立し業務上疾病と認められます。

 

■業務上疾病の要件

一般的には以下の3要件が満たされる場合には、原則として業務上疾病と認められます。

・労働の場に有害因子が存在すること

・健康障害を起こし得るほどの有害因子にさらされたこと

・発祥の経過および病態が医学的にみて妥当であること

業務上の疾病は災害性の死傷病とは異なり、業務と疾病との間の因果関係の有無の判断が困難であることが多いため、労働基準法施行規則第35条にもとづく別表第1の2に、労働環境の中で労働者が受ける有害因子とその因子により生ずることが経験則上明らかな疾病が例示されています。

 

■業務上疾病の認定基準

労働基準法施行規則別表第1の2に例示されている業務上疾病の中には、個々の事案が業務上疾病に該当するか否かを判断する認定の基準(行政通達)が示されているものがあります。

以下のものが主な認定基準となります。

 

・腰痛

業務上腰痛の認定基準について

・精神障害

心理的負荷による精神障害の認定基準について

・脳、心臓疾患(過労死)

脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準について

・振動障害

振動障害の認定基準について

・石綿による疾病

石綿による疾病の認定基準について

・放射線ばく露

電離放射線に係る疾病の業務上外の認定について

・上肢作業に基づく疾病

上肢作業に基づく疾病の業務上外の認定基準について

 

■おわりに

いかがだったでしょうか。業務上の疾病は災害性の死傷病とは異なり、長い年月が経過してから発症をしたり、因果関係の有無を判断するのが難しい場合が多いです。

次回は判断に迷う具体的なケースをご案内したいと思います。

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