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2020年01月30日 (木)コラム

パワーハラスメントの解決策 ~再発防止取組~

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の大谷です。

今回のコラム「ハラスメントシリーズ」は、職場のパワーハラスメント対策<第6回>として再発防止取組についてご説明いたします。

 

◆行為者に対する再発防止研修の実施

パワハラの行為者の中には、会社から注意や懲戒処分を受けて「やってはいけないことをしてしまった」と理解はしても、納得はできていない人が少なくありません。むしろどこかにわだかまりを持ったままでいる人の方が多いと言えましょう。そのような社員がいきなり同じ職場に復帰しても、何も変わらないか、もしくは、委縮して上司として部下の指導ができなくなってしまうことはよくあることです。

その点で、行為者には再発防止のための研修を実施することが必要です。ただし、実施に当たっては以下に留意してください。

・本人の自尊心を傷つけず、その人の持っている「強み」まで失わせないように配慮する。

・社内で対象者を集めての研修はお互い顔を合わせることになるので、可能な限り個別の研修プログラムを受けさせる。

・行為者自身がメンタル不調になっているような場合は、産業医面談やカウンセリングを受けることをすすめる。

 

◆職場環境全体の改善

そもそも、職場環境に全く問題がなかったらパワハラは発生しないといっても過言ではありません。メンタル不調者が同じ職場で連鎖するように、もしもパワハラが社内で複数回発生すれば、何かしらの問題が環境にあったと考えるべきです。原因としては、職場内のコミュニケーションや人間関係の希薄化、長時間労働の常態化などが考えられます。コミュニケーション不足により、異質なものを排除する風土が生まれ、また長時間労働による疲弊・ストレスがパワハラへとつながっていく可能性があります。

この点は、人事部としては社員へのヒアリング・アンケートや時間外労働データの分析などによって見極め、対応策を講じることが求められます。また、ストレスチェックによる集団分析を活用することも有効でしょう。

 

◆事例発生時のメッセージ発信や全体研修の実施

以前予防策としてご紹介した経営トップからの「ハラスメントは許さない」という強いメッセージを、事例発生後に改めて出すことも重要です。また、この機会に管理職にとどまらず社員全体に研修を実施することで、パワハラを繰り返さないということを徹底しましょう。要は、再発防止策は予防策と表裏一体の取組です。予防策を継続的に実施していくことが、再発防止にもつながるのです。

 

◆最後に

以上が、パワハラの解決策として相談窓口の設置とともに大切な再発防止取組です。決して行為者を注意や懲戒処分で終わりとすることなく、一定の時間をかけて再発防止の取組を行うことが必要であることをご理解ください。

6回にわたってご紹介してきた「職場のパワハラ予防策・解決策」は今回で終了し、次回からまたハラスメント全体にかかわる最新のテーマを取り上げてご説明していく予定です。引き続きよろしくお願いします。

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