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2020年02月06日 (木)コラム

これは業務上疾病? 上肢障害について

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の九内です。
業務上疾病と認められるものにはどのようなものがあるのでしょうか。
今回は上肢障害についてご紹介いたします。

■上肢障害とは
上肢障害の代表的疾病には以下のものが挙げられます。
・上腕骨外(内)上顆炎・手関節炎・書痙・肘部管症候群・腱鞘炎・回外(内)筋症候群
・手根管症候群

■上肢に負担のかかる作業とは
「上肢などに負担のかかる作業」とは、次のいずれかに該当する上肢などを過度に使用する必要のある作業をいうとされています。
・上肢の反復動作の多い作業
例:パソコンなどのキーボード入力をする作業、運搬・積み込み・積み卸し、冷凍魚の切断や解体、製造業における機器の組み立て、仕上げ作業、ミシン縫製、調理作業
・上肢を上げた状態で行う作業
例:天井などの上方を対象とする作業、流れ作業による塗装、溶接作業
・頸部、肩の動きが少なく、姿勢が拘束される作業
例:顕微鏡やルーペを使った検査作業
・上肢等の特定の部位に負担のかかる状態で行う作業
例:保育・看護・介護作業

■上肢障害の認定基準
上肢等に負担のかかる作業については、上肢作業に基づく疾病の業務上外の認定基準が示されています。次のすべての要件を満たしている場合について業務上疾病と認められるとされています。
・上肢等に負担のかかる作業を主とする業務に相当長期間従事した後に発症したもの
・発症前に過重な業務に就労したこと
・過重な業務への就労と発症までの経過が医学上妥当なものと認められること
「相当長期間」とは原則として6か月程度以上の作業をいうとされています。
「過重な業務」か否かについては次の①または②に該当するものをいいます。
① 同一職場における同種の労働者と比較しておおむね10%以上業務量が増加し、その状態が発症直前3か月程度継続している場合
② 業務量が一定せず次に該当しているような状態が発症直前3か月程度継続している場合
・業務量が1か月の平均では通常の範囲内であっても、1日の業務量が通常の業務量のおおむね20%以上増加し、その状態が1か月のうち10日程度認められるもの
・業務量が1日の平均では通常の範囲内であっても1日の労働時間の3分の1程度にわたって業務量が通常の業務量のおおむね20%以上増加し、その状態が1か月のうち10日程度認められるもの
業務量から過重な業務とは認められない場合でも、長時間作業、連続作業、他律的かつ過度な作業ペース、過大な重量負荷、過度の緊張、不適切な作業環境の要因が顕著に認められる場合はこれらの要因も総合的に含めて評価することとされています。
加齢や日常生活と密接に関連しており、その発症には、業務以外の個体要因(年齢、素因、体力など)や日常生活要因(家事労働、育児、スポーツなど)があるためこれらの要因も検討した上で判断することとされています。

■おわりに
いかがだったでしょうか。
腱鞘炎等は身近に起こりうる疾病だと思います。未然に防ぐことが大切です。業務量や作業ペースに無理が生じている場合は適時見直しをはかっていけると良いでしょう。

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