コラム

コラム 詳細

2020年06月19日 (金)コラム

雇用保険臨時特例法が制定されました(コロナウイルス感染症対応)

こんにちは、HRプラス社会保険労務士法人の小髙です。
今回は「雇用保険ってそもそもなに?」シリーズをお休みして、6月12日に成立した雇用保険臨時特例法「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律」についてご説明いたします。

◇改正の趣旨
新型コロナウイルス感染症等の影響により休業させられた労働者で、休業中に賃金を受けることができなかったものに対し、新たな給付制度を設けるとともに、雇用保険基本手当の給付日数を延長する特例措置を講ずる。

◇改正の概要
①休業手当を受けることができない労働者に関する給付制度の新設
新型コロナウイルス感染症等により休業をしたにもかかわらず、休業期間中に休業手当を受けることができなかった労働者に対し、「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金」を支給する。
対象者:中小企業に働く労働者
アルバイトの学生やパートなどの雇用保険に加入していない人も対象になります。
支給額:休業日数に応じて休業前賃金の80% (月額上限33万円)

具体的な手続きについては6月末までに発表される予定です。7月末までの支給開始を目指すとされており、申請にあたり事業主は、休業前賃金を確認するため、離職票と同じような内容の「休業証明書」を発行する必要があると考えられます。

②基本手当の給付日数の延長
求職活動が長期化し、再就職までの期間が長引く恐れがあるため、基本手当の受給者について、給付日数を60日延長できることになりました。
対象となる受給者は以下の通りです。
対象者:(1)受給資格に係る離職の日が緊急事態宣言前である場合、現に受給資格者である者
(2)受給資格に係る離職の日が緊急事態宣言後、緊急事態解除宣言前である場合、
特定受給資格者または特定理由離職者である者
(3)受給資格に係る離職の日が緊急事態解除宣言後である場合、特定受給資格者
または特定理由離職者であって、新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止の
ための措置の影響により離職した者

◇基本手当の給付制限の特例
今回の法改正とは別に、給付制限についての特例も発表されています。
特例①
令和2年2月25日以降に、以下のいずれかの理由により離職した人は「特定理由離職者」として、基本手当の給付制限がなくなり、支給開始が早くなります。
※現在給付制限期間中の人もこの特例措置を受けることができます。

理由:
(1)同居の家族が新型コロナウイルス感染症に感染したこと等により看護または介護が必要となったことから自己都合離職したこと
(2)本人の職場で感染者が発生したこと、または本人もしくは同居の家族が基礎疾患を有すること、妊娠中であることもしくは高齢であることを理由に、感染拡大防止や重症化防止の観点から自己都合離職したこと
(3)新型コロナウイルス感染症の影響で子の養育が必要になったことから自己都合離職したこと
(小学校、義務教育学校(小学校課程のみ)、特別支援学校(高校まで)、放課後児童クラブ、幼稚園、保育園、認定こども園等に通学、通園するものに限る。)

手続き:
離職票(すでに手続き済の人は受給資格者証)に申立書と確認資料を添付してハローワークに提出
申立書のフォーマット
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/content/contents/000643883.pdf

特例②
令和2年5月1日以降に、以下の理由により離職した人は「特定受給資格者」として、基本手当の給付制限がなくなり、所定給付日数が手厚くなる可能性があります。
※現在給付制限期間中の人もこの特例措置を受けることができます。また、離職以前1年間に6ヶ月以上被保険者期間があれば、受給資格決定ができる可能性があります。

理由:
本人の職場で感染者が発生したこと、または本人もしくは同居の家族が基礎疾患を有すること、妊娠中であることもしくは高齢であることを理由に、感染拡大防止や重症化防止の観点から自己都合離職したこと
※基礎疾患とは…糖尿病、心不全、呼吸器疾患等の基礎疾患を有する者の他、透析を受けている者ならびに免疫抑制剤及び抗がん剤等を用いている者を含む
※高齢であることとは…60歳以上であること

手続き:
離職票(すでに手続き済の人は受給資格者証)に申立書と確認資料を添付してハローワークに提出
申立書のフォーマット
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/content/contents/000662492.pdf

★「特定理由離職者」や「特定受給資格者」については、過去のコラムをご参照ください。

雇用保険って何?~基本手当編②~

今回は、最新の雇用保険法の改正についてお知らせしました。詳細はこれから出てくるため、まだわからないところも多いのですが、どれだけ煩雑な手続きなく申請できるかが気になるところです。
次回は「雇用保険ってそもそもなに?」シリーズの続き、「常用就職支度手当」についてご紹介する予定です。

ページトップへ戻る