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2020年07月16日 (木)コラム

お休みシリーズ Vol.3

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の吉田でございます。

今回は、お休みシリーズ第3弾と称しまして、「休業」をテーマにお話しさせていただきます。どうぞお付き合いくださいませ。

前回は「休暇」について詳しくご紹介させていただきました。休暇の意味や、年5日の取得義務化となった「年次有給休暇」など、休暇の幅広さを感じたのではないでしょうか。

では、「休業」に関してはいかがでしょう。

最近、私のお休みシリーズの中でも、「休業」という言葉が最も世間を賑わせています。通称「コロナ休業」、よく耳にしている言葉ではないでしょうか。この言葉の響きや印象により、あまり良い印象を持たれなくなった「休業」ですが、育児休業や介護休業など、私たちが生活を安心して継続する上で、そして経済活動を維持継続する上で「休業」が非常に大事なものであることは忘れてはなりません。

そもそも休業とは、どのような意味でしょうか。分かりやすく解説いたしますと、【休業】とは、労働者が会社との労働契約を継続したまま長期の休暇を取得することを指します。また、労働者がその事業所において、所定労働日に働く意思と能力があるにもかかわらず、労働することができない状態をいいます。

上記補足させていただきます。「労働者が会社との労働契約を継続したまま長期の休暇を取得する」とは、主に育児休業や介護休業などの、労働者側の都合による休業が考えられます。一方、「労働者がその事業所において、所定労働日に働く意思と能力があるにもかかわらず、労働することができない状態」とは、今回のコロナ休業の他、事業所が火災に遭った、天災に見舞われたなど、労働者の意思や能力とは関係が無く、労働者側の都合ではない休業が考えられます。それでは、上記2種類を詳しく見ていきましょう。

「労働者都合の休業」

①業務上の負傷・疾病の療養のための休業

②産前産後休業

③育児休業(育児休業給付)

④介護休業(介護休業給付)

「労働者都合ではない休業」

①天災事変その他の不可抗力のように労使のどちらにも責任を負わせ得ない事由による場合

②使用者の責に帰すべき事由による場合

労働基準法第26条は「使用者の責に帰すべき事由」によって労働者を休業させた場合に、平均賃金の6割以上の休業手当の支払いを義務づけています。使用者の責に帰すべき事由には、次の5つがあります。

①使用者が労働者を違法に解雇、出勤停止、ロックアウトした場合

②機械の故障、検査

③原料、材料の不足

④電気等の燃料の供給不足

⑤運転資金の不足等による操業の全部または部分的停止

さて、休業の定義を整理したところで、今回のコロナ休業は、どのような扱いとなっているのか、一緒に確認してみたいと思います。

(厚生労働省HP「新型コロナウイルスに関するQ&A」より抜粋)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html (令和2年7月10日時点版)

<事業の休止に伴う休業>

→今回の新型コロナウイルス感染症により、事業の休止などを余儀なくされた場合において、労働者を休業させるときには、労使がよく話し合って労働者の不利益を回避するように努力することが大切です。

また、労働基準法第26条では、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には、使用者は、休業期間中の休業手当(平均賃金の100分の60以上)を支払わなければならないとされています。休業手当の支払いについて、不可抗力による休業の場合は、使用者に休業手当の支払義務はありません。

具体的には、例えば、海外の取引先が新型コロナウイルス感染症を受け事業を休止したことに伴う事業の休止である場合には、当該取引先への依存の程度、他の代替手段の可能性、事業休止からの期間、使用者としての休業回避のための具体的努力等を総合的に勘案し、判断する必要があると考えられます。

上記より、コロナ休業が使用者の責に帰すべき事由による休業によるものか否かは、総合的に勘案し判断されることになります。使用者側が労働者の不利益を回避しようとしたかどうかの努力も、ひとつポイントになるようです。

それでは、次回は「休業」について、大事なお金のことも含め、もう少し深くお話しさせていただきます。お楽しみに。

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