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2020年08月28日 (金)コラム

派遣労働者もテレワークできるの?

こんにちは、HRプラス社会保険労務士法人の星野陽子です。

テレワークは、ICT(情報通信技術)を活用した、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方ですが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の対策として、多くの企業で利用されるようになり、今や珍しい働き方ではなくなりました。

ところが、テレワークというと、一般の正社員の働き方で、派遣労働者に対しては活用できないと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

これまで、一般的に、派遣先の指揮命令を受けて業務に従事する労働者派遣という形態では、テレワークの導入が難しいと考えられてきましたが、派遣先での派遣労働者に対する指揮命令は、必ずしも対面で実施しなければならないものではありません。業務の内容を踏まえ、テレワークによっても必要な指揮命令をしながら業務遂行が可能であれば、テレワークでも問題なく就業できるのです。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止のため、派遣労働者についても、派遣先の正社員と同様に、積極的なテレワークの活用が期待されていますので、今回は、派遣労働者のテレワークについて、確認していきましょう。

■労働者派遣契約を見直そう

派遣労働者に関しテレワークを実施するためには、就業の場所などについて、労働者派遣契約の一部変更を行うことが必要になる場合があります。

この場合の契約の変更については、緊急の必要がある場合についてまで、事前に書面による契約の締結を行うことを要するものではありません。ただし、派遣会社と派遣先の間で十分話し合い、合意しておくことは必要ですので、注意しましょう。

 

■派遣労働者の就業場所の巡回は必要?

「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」及び「派遣先が講ずべき措置に関する指針」においては、派遣会社及び派遣先は、定期的に派遣労働者の就業場所を巡回することとしていますが、これは、派遣労働者の就業の状況が労働者派遣契約に反していないことを確認するためのものです。

派遣労働者に対して自宅等でテレワークを実施させるときは、例えば、電話やメール等により、就業状況を確認することができれば、派遣労働者の自宅等まで巡回する必要はありません。

 

■派遣労働者の住所を派遣先が把握することはできる?

派遣労働者が自宅でテレワークを実施するに当たって、派遣先として、派遣労働者の自宅の住所を把握しておきたいということであれば、派遣元を通じて、派遣労働者本人に使用目的(テレワークの実施に当たって派遣先が住所を把握することが必要であり、派遣先に提供すること)を示して同意を得ることで、派遣先が住所を把握することも可能です。

派遣先が直接派遣労働者本人から自宅の住所に関する情報を取得する場合には、あらかじめ派遣元に連絡し、使用目的を本人に示した上で、本人の同意を得ることが必要です。

いずれの方法においても、派遣元及び派遣先の双方が、労働者派遣法や「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」、個人情報保護法の規定を遵守し、派遣労働者の個人情報を適切に取り扱うようにしてください。

 

いかがでしたか。

製造業など、業務内容によってはテレワークの実施が難しい場合もありますが、派遣労働者であることのみを理由として、一律にテレワークを利用させないことは、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保を目指す労働者派遣法の趣旨・規定に反する可能性があります。

ぜひ、テレワークを積極的に活用してください。

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