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2021年04月08日 (木)コラム

労働者派遣法の改正 ~2021年1月施行、4月施行~

こんにちは、HRプラス社会保険労務士法人の星野陽子です。

1986年の施行以来、労働者派遣法は度々改正されてきましたが、2021年1月と4月にも改正されました。大幅な改正ではありませんが、今回の改正内容について、確認しておきましょう。

【2021年1月1日施行】
■派遣労働者の雇入れ時の説明の義務づけ
派遣元事業主に対し、教育訓練およびキャリアコンサルティングの内容について、派遣労働者に対する雇入れ時の説明が義務付けられました。これは、派遣元事業主が積極的な教育訓練やキャリアコンサルティングを実施することで、派遣労働者が希望するキャリアを形成できるよう支援することを目的としたものです。

■労働者派遣契約に係る事項の電磁的記録による作成について
書面により作成することとされていた、派遣元事業主と派遣先事業主との間の労働者派遣契約について、電磁的記録により作成することが認められました。

■派遣先事業主における派遣労働者からの苦情の処理について
派遣先事業主における派遣労働者からの苦情の処理にあたって、特に派遣先事業主に課されている労働関係法令上の義務に関する苦情については、派遣先事業主が誠実かつ主体的に対応すべきこととされました。
また、派遣先事業主は、苦情を申し立てた派遣労働者に不利益が生じることのないよう、適切な対応が求められます。

■日雇い派遣について
日雇い派遣において、労働者の責に帰すべき事由以外の事由によって労働者派遣契約の解除が行なわれた場合について、派遣元事業主は、新たな就業機会の確保ができない場合であっても、休業等により雇用の維持を図るとともに、休業手当の支払い等の労働基準法等にもとづく責任を果たすべきことが明確化されました。
なお、休業手当の支払い義務を負うのは派遣元事業主ですが、派遣先事業主の都合で契約解除に至った場合、派遣先事業主は休業手当以上の額の補償を派遣会社に支払わなくてはなりません。

【2021年4月1日施行】
■雇用安定措置に係る派遣労働者の希望の聴取等
派遣元事業主は、雇用安定措置を講ずるに当たっては、派遣労働者の希望する措置の内容を聴取しなければならないこととされました。また、その聴取結果を派遣元管理台帳に記載しなければなりません。

■マージン率等のインターネットでの情報提供について
派遣元事業主による情報提供の義務があるすべての情報について、インターネットの利用その他の適切な方法により情報提供しなければならないとされました。マージン率の情報提供については、常時インターネットの利用により、広く関係者、とりわけ派遣労働者に必要な情報を提供することが原則とされます。

2012年、2015年の改正法の施行状況の調査、ヒアリングなどをふまえ、今回の改正に至りましたが、今後も、同一労働同一賃金に関する改正法の施行状況、今後の経済・雇用情勢の動向等を踏まえ、更なる検討が行われる予定です。最新の改正情報を把握しておきたいですね。

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