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2021年10月09日 (土)コラム

【IPOコラム】第3回「IPOとは」

こんにちは、HRプラス社会保険労務士法人の星野陽子です。
『IPO準備会社のHR(人事労務担当者)が担うべき役割と実務』をテーマにコラムを連載させていただいておりますが、今回は、そもそもIPOとは何かということを確認していきましょう。

■IPOとは
IPOとは、Initial Public Offeringの略で、未上場企業が、新たに自社の株式を証券取引所に流通させ、投資家が事由に売買できるようにすることです。
前回のコラムで、日本の株式市場の種類をご紹介させていただきましたが、日本国内で新規上場を目指す会社は、東京証券取引所、名古屋証券取引所、札幌証券取引所、福岡証券取引所のいずれかの市場を選択することになります。

■IPOのメリット
では、なぜ未上場企業がIPOを目指すのか、IPOのメリットを考えてみましょう。

① 資金調達の円滑化・多様化
株式公開することで、取引所市場での高い流動性が確保され、投資者の範囲が拡大し、公募による時価発行増資、新株予約権や新株予約権付社債の発行等、直接金融が可能となるなど、資金調達能力が増大します。

② 社会的信用力の向上
株式上場のためには、厳しい上場審査をクリアする必要があります。そして、金融証券取引法に基づく内部統制やコーポレート・ガバナンスの整備も求められますので、社会的信用力が高まります。

③ サステナビリティ(企業の永続性)の確保
上場会社は、経営管理体制が整備されておらず、サステナビリティに問題があってはなりません。経営組織の確立、内部統制の整備、予算管理制度の確立等、経営管理体制の充実が求められます。

④ 優秀な人材の確保
上場企業は、一定水準以上の経営基盤や管理体制、信用度や知名度を有するため、将来性や安定性を認められ、リテンションに貢献します。

⑤ 既存株主の投下資本の回収機会
既存株主である創業者や役員、従業員にとっては、投下した資本の回収の機会を確保することもできます。

■IPOのデメリット
では、IPOのデメリットとしては、どのようなことが考えられるでしょうか。

① 社会的責任の増大
上場することで、ステークホルダーの範囲は拡大し、社会的信用力の向上と同時に、社会的責任も増大します。

② 管理コスト
金融証券取引法による開示制度への対応のため、開示書類作成のコスト、監査法人等による会計監査のコストなどが発生します。また、社外役員の報酬、管理部門の体制強化や内部監査体制を整備するための人件費の増加、株主総会運営コスト、IR活動のためのコスト、株主名簿管理人への株式事務委託手数料なども発生します。

③ 株主対策
会社に対して好意的な株主ばかりとは限りません。株主権を濫用するような悪質な株主が株式を保有する可能性もあります。また、敵対的買収などへの対策も検討する必要があります。

④ 経営意思決定の自由度がなくなる、スピードの低下
上場会社は、重要な経営意思決定を社長の独断で行うことはできません。組織的な経営管理が必要ですので、重要な意思決定を行う際には、取締役会での議決を要するなど、経営意思決定の迅速性や自由度は制約されがちです。

HRプラス社会保険労務士法人は、東京都渋谷区恵比寿に事務所を構え、全国を対象として労務DDを積極的に展開し、豊富な実績のもと上場に向けた支援を行っています。人事労務領域でIPOが躓くことのないよう、早目のご相談をお待ちしております。

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