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2021年10月20日 (水)コラム

【IPOコラム】第4回「IPOとは」

こんにちは、HRプラス社会保険労務士法人の太田です。
『IPO準備会社のHR(人事労務担当者)が担うべき役割と実務』の第4回目では、
上場までのスケジュールと上場準備の進め方についてご案内いたします。

■上場までのスケジュール
上場準備を開始してから実際に上場するまでの所要期間は
会社の規模や内部管理体制の状況により異なりますが、
一般的にはおおむね3年程度の期間が必要になります。

証券取引所に上場を申請する会計年度を「N期」と呼びます。
上場審査にあたっては直前2期分の監査を受ける必要があるため、
多くの企業は「Nー3期」から監査の準備を開始することになります。

具体的にはNー3期に監査法人や主幹事証券会社など主要な関係者を選定し、
Nー2期にかけて内部管理体制や会計制度の整備、適正化をすすめます。
そしてN−1期には適正な体制で運用した実績をつくり、N期の申請に臨むことになります。

■上場準備の進め方
①主幹事証券会社及び監査法人の選定
有価証券の募集や売出し、新規公開の際の引受・販売等を行う証券会社を「幹事証券会社」といい、
通常はリスク分散のために複数の証券会社が共同で引受にあたります。
この中でも中心的な役割を担うのが「主幹事証券会社」です。
主幹事証券会社は上場に向けての指導や審査のみならず、
スケジュール管理や経営管理体制に関する助言、公開価格の決定など大きな役割を担います。

監査法人の役割は第三者の立場から財務諸表監査を実施することです。
上場にあたってはN-1期およびN-2期について監査法人の監査を受ける必要があります。

②プロジェクトチームの編成
上場準備を円滑に進めるためにプロジェクトチームを編成し、
総責任者と実務責任者を決定します。

総責任者は社長が務めることが望ましいとされます。
上場準備の過程においては全社に影響がある制度変更が必要とされることがあるためです。
実務責任者には経営管理体制やディスクロージャー体制(投資家や株主への情報開示)の整備が求められることから、
管理部門の責任者が務めることが一般的です。

③外部関係者の選定
・株式事務代行機関
株主名簿作成事務や株主総会の運営、新株の発行など株式事務全般に関する業務を援助します。

・ディスクロージャー専門印刷会社
目論見書や株主総会招集通知など、様々な印刷物の印刷を担います。

・IPOコンサルタント
上場申請書類の作成や内部管理体制の構築などを社内のリソースのみで対応することが難しい場合、
社内の人員や予算の状況、対応すべき課題に応じて選定します。

・社会保険労務士
労務管理体制や就業規則の整備、労務面の監査などを担います。
IPOの審査において法令違反や行政処分は大きなリスクとなります。
社会保険労務士は人事・労務のプロフェッショナルとしての立場から監査を行い、
課題点の抽出や諸制度の整備を行います。

・弁護士
事業におけるリスクのチェックや、取引先に反社会的勢力の存在が判明した場合などの対応を担います。
一般的には既存の顧問弁護士に依頼します。

このようにIPOには様々な関係者が必要となりますが、
中でも主幹事証券会社と監査法人は特に重要な役割を果たします。
余裕をもったスケジュールで進められるよう、
主幹事証券会社と監査法人はN-3期の期初までに選定しておくことが望ましいとされます。

■おわりに
HRプラス社会保険労務士法人は、東京都渋谷区恵比寿に事務所を構え、
全国を対象として労務DDを積極的に展開し、豊富な実績のもと上場に向けた支援を行っています。
人事労務領域でIPOが躓くことのないよう、早目のご相談をお待ちしております。

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